賃貸物件の敷金をなるべく多く返還してもらうためにできることは?

 

敷金は返ってこない。

そういう考えがほんの20年ぐらい前までは当たり前でした。

 

敷金とは賃貸物件から退去する場合、その物件の現状回復に使われて残った分が借主に返還される仕組みになっています。

 

 

ただちょっと前まで現状回復=部屋を借りる前に状態にまで戻さなければいけないという考え方が普通でした。

必要以上に物件の修繕に敷金を使われて返ってくるのはスズメの涙。

 

でもそれは昔の話。

今はしっかりと交渉すれば、かなりの敷金が返ってくるのです。

 

敷金の返還額を多くする場合にやるべきこと

 

しっかりと交渉すればいいと前述しましたが、もちろんただやみくもに交渉すればいいという訳ではありません。

 

ちゃんとした準備をする必要があります。

 

まず引越しをして荷物を賃貸物件から運び出した後、物件内部の写真をしっかりと撮影しておきましょう。

場合によっては動画で撮影するのもいいかも。

 

現在はスマホが一般的になっているためかなり容易にできるはずです。

 

そして次は物件の引き渡し時。

 

貸主や管理会社に引き渡す時には、必ず自分も立ちあって引き渡すようにしましょう。

 

立ち合う理由は、物件の状態を貸主や管理会社と一緒に見ることによって共有するためです。

 

最近は敷金で借主とトラブルになる場合が増えており、管理会社などもトラブルにならないように物件がどんな状態で返還されたか借主と情報を共有するようになっております。

 

また管理会社によってはその場でどこの部分の修繕が必要でどれくらいの金額になるか借主に教えてくれるところも増えています。

 

仮に貸主や管理会社が修繕や敷金のことを何も言わない場合は、こちらから聞いてみるようにしましょう。

 

 

そしてその際、「修繕は国土交通省が出している現状回復に関するガイドラインにそってよろしくお願いします」と一言伝えることがお勧めです。

 

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について

 

この一言を言うことによりこちら側が修繕の原則をしっていると貸主や管理会社にプレッシャーをかけることになり、相手も無茶をしてこなくなります。

 

 

基本賃貸物件は現状回復義務を伴いますが、賃貸物件だって物体。

時間を経れば劣化するのが当たり前です(経年劣化)。

 

それなのに借りる前と同じように戻せというのは借主に酷な話であり、国土交通省はトラブルにならないように現状回復についてのガイドラインを作ったのです。

 

これは法律ではありませんけど、その効果は絶大。

 

基本これに反して請求したりすると裁判とかに持ち込まれた場合かなり不利となりますので、このガイドラインに抵抗してまで修繕に掛かった費用を敷金から引くようなことはしなくなったのです。

 

ただそれは借主がこのガイドラインを知っている場合。

ガイドラインの存在自体を知らない時は、貸主や管理会社は平気で必要以上に修繕費を求めてくる場合があります。

 

ガイドラインを知っているアピールはそんな行為を止める力がありますので是非言ってみるようにしましょう。

 

言うだけならタダですから。

 

また前述したように、管理会社の人がいる前で写真や動画を撮りましょう。

これはしっかりと証拠残しているというアピールになるのと同時に、管理会社の人間にはプレッシャーとなるはずです。

 

 

費用の連絡が来た場合にすること

 

 

そして後日、貸主か管理会社から修繕に掛かった(若しくは掛かる)費用の説明と敷金返還に関して連絡が来るはずです。

 

明細の形で連絡が来た場合は内訳を見ておかしいところがないか確認しましょう。

 

今は修繕にどれくらいかかるかネットで調べればわかる時代です。

 

明らかに値段が高い場合は管理会社などの電話をして、どうしてこんなに高くなったのか説明を求めるようにして下さい。

 

また先ほどご紹介したガイドラインと照らし合わせて借主が負担する必要が無いことまで負担を求められている場合も管理会社に問い合わせるようにしましょう。

 

基本管理会社も3月や4月は忙しいのでこんな話につき合う時間がありません。

 

そのためちょっと説明を求めるだけでも相手がこちらの言い分を認めて、すぐに自分たちの非を認める場合が結構あります。

 

最後の手段は少額訴訟

 

もちろん場合によっては相手が折れず、交渉が決裂することもあります。

 

どうしても納得いかない場合は敷金返還の少額訴訟を起こすことができます。

 

裁判というと面倒と思われるかもしれませんが、少額訴訟は1回で結審するお手軽な訴訟手続き。

 

やり方も裁判所に行けば職員の方が優しく教えてくれます。

 

もちろん勝てるとは限りませんけど、裁判官も話を聞いてくれて良い可決案を出してくれることがありますのでどうしても納得いかない場合の解決方法の一つとして覚えて置きましょう。

 

実際私の大学院時代の友人が福岡で少額訴訟を起こして、最終的には敷金の返還額の上乗せに成功しましたので。

終わりに

 

敷金は原則返ってくるもの。

それを忘れないようにしましょう。

 

ただし自分の故意や過失で物件を傷つけたり、タバコを物件内でスパスパ吸っている場合は別ですが。

 

そんな場合は経年劣化と認められず、しっかりと現状回復しなければならないのでその分費用がかかります。

 

その場合、敷金が少ししか返ってこなくても当たり前ですから。