「私大の学部切り売り促進」で考えられるメリット3つとデメリット2つをまとめてみた

 

 

昨日(2017年11月8日)ヤフーニュースのトップにこの記事が載ってました。

 

私大に「学部の切り売り」認める…大学再編促す

 

文部科学省は私立大学の学部を別の大学に譲渡できる仕組みを導入する方針を固めた。

 18歳人口の減少で経営悪化した大学の「学部の切り売り」を認めることで大学再編を促す。具体的な制度化については8日午後に開かれる中央教育審議会の部会で検討を始める。

 学校教育法は学校法人が大学全体を譲渡するケースは規定しているが、学部の譲渡は明記されておらず、現在は認められていない。文科省は2019年度にも同法改正などの関係法令の整備を目指す。

 

2017年11月8日 読売新聞のサイトより引用

 

 

少子化が進んで経営的に厳しい大学が、学部単位で切り売りすることを文科省が認めるという内容です。

 

現状大学丸ごとでの譲渡に関する規定はあるそうですが、学部毎に切り売りする規定はなく、今後を考えて規定を作るようですね。

 

大学の経営のスリム化することで大学の経営を安定させるという目的がある一方、文科省としては学部の合併を進めて大学の再編まで視野にいれているみたいです。

 

 

では今回の話、実現すればどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

 

 

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学部切り売りのメリット

 

まずはメリットからです。

大きく3つあると思います。

 

得意な学部に経営資源を集中できる

 

まず1つ目、大学の経営資源を得意学部に集中できるということです。

 

昔は各大学に看板学部と呼ばれる、誰でもその大学名を聞いたら思い浮かべる学部があったものです。

例を挙げると、中央大学ならば法学部、早稲田大学なら政経学部というようなところでしょうか。

 

しかし最近の大学はどこも総合大学化して、経営資源が分散化する傾向にあります。

その結果、その大学の看板学部にも十分な資金が回らなくなるという事態になっているようなのです。

 

もし今回の切り売りが可能になると、得意分野ではない学部を切り売りすることで売却益やその得意分野ではない学部に回していたお金をそのまま看板学部に回してさらに強化することが可能となります。

 

学部と一緒に欲しい人材もゲットできる

 

メリット2つ目は欲しい人材を得ることができるというものです。

専門分野によっては教員不足になっている学部もある昨今、もし今回の切り売りが可能となれば、他大学の学部を購入することで教員の確保も可能となります。

 

もちろん辞めないでそのまま移籍してくれればの話ですけどね。

 

 

大学の起爆剤になるかもしれない

 

最後の3つ目は、大学の起爆剤になるかもしれないということです。

 

大学のよってはぬるま湯に浸かっているようになって、まったく競争が起こっていない学部もあることでしょう。

 

しかし切り売りが可能となれば、まったく研究成果が上がっていないような学部は当然売却の候補になるはず。

 

そのまま売却先に移籍できればいいですけど、業績が皆無の教員なんてどこも欲しがりませんからね。

学問分野によっては前述したのと反対に人が余り過ぎているところもありますから、切り売りが可能となることで尻に火が付くことになるのです。

 

今まで沈殿していた学部がこの切り売り可能となることが起爆剤となって、良い方向に向かえばこんなに良いことはありません。

 

 

 

 

 

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学部切り売りのデメリット

 

 

一方デメリットですが、2つあげることができます。

 

学生や受験生に影響を与える

 

1つ目は受験生や在校生が不利益を被る可能性があるということです。

 

最近は減ってきましたが、大学入試にあたり、何を学びたいかではなく、どこで学びたいかを重視する受験生って少なからずいます。

 

昔からそういう人が多いのは、慶応や早稲田ですよね。

 

当然そういう受験生って大事なのは大学の名前です。

だからもし入学したあと学部が切り売りされたら、自分が受験で頑張ったことが全部台無しにされるのです。

これほどの不利益はありません。

 

さらに就職に関して大学名で足切りされることが現在でも行われております。

 

当然切り売りされて大学のランクが下位のところに売られてしまったら、就職の時に不利になってしまいますからね。

 

 

買い手が見つからない可能性も

 

デメリット2つ目は、買い手が見つかるとは限らないことです。

 

自分のところで持て余している学部を他の大学が絶対に欲しがるとは限りませんからね。

 

それに秘密裏に交渉するとしても、こういう情報ってかなりの確率で漏れるもの。

切り売りが成立すればいいですけど、失敗してしまったらその学部の士気だけでなく、評判もダダ下がりしてしまうことでしょう。

 

こうなってしまってはさらに足手まといになってしまうのは確実。

それを考えると、大学の経営陣も二の足を踏むようになる可能性もゼロではありませんね。

 

 

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終わりに

 

個人的は今回の話は結構面白いと思いましたが、在校生や受験生にしてみればたまったものではないかもしれません。

 

法律改正が必要ですので国会で審議されることになるでしょうけど、結構荒れるかもしれませんね。