最近目がとまったある東洋経済のネット記事。
「カフェで起業する人がだいたい失敗する理由」という記事で、経営コンサルタントの方が書いた記事ですけど、賛同する点が多いですね。
常連客の扱いについては特に。
常連客の存在は店の経営にプラスとなる面とマイナスになる面があるのです。
どちらかというとマイナス面が強そうですが。
常連客がいる店の敷居は高い
喫茶店を利用する目的は様々ですけど、個人の喫茶店でよく目にするのは、マスターや従業員たちと会話するお客さんたち。
いわゆる常連客って人達ですけど、こういう人達がいると常連客じゃない客は店に入りづらいのですよね。
当の常連客は何にも思っていないでしょうけど、常連客じゃない客は
「余所者が何しに来た?」
と常連客が思っているのではないかと考えがちなんのです。
常連客という特権は気持ちいい
常連客っていわば特権みたいなものです。
店に行けば、注文しなくても好みのコーヒーが出てくるでしょうし、マスターやウエイトレスと会話が弾むはず。
さらに他の常連客ともああだこうだ無駄話もできるはず。
ドラマなどでよく目にする光景ですが、これって外から見たら特権そのものです。
常連客自身は気付いてないかもしれませんけど。
ただ特権ってそれを持っていない人間からすれば、物凄く不快なものなのです。
どうして同じ客なのに自分は優遇されないのか?
特権を持ってない人間はこう思いがち。
だったら自分も常連になるまで通い詰めればいいのですけど、さすがにそこまで努力したくない。
こんな感じの人って結構多いのですよ。
だから常連客って商売上は厄介者になることがあると覚えておきましょう。
どういうスタイルを目指すかで常連客の扱いを変えるべき
もし近所の人の憩いの場を提供したいのならば、どんどん常連客を優遇して居心地が良いようにするべきでしょう。
少なくとも毎日常連客分の上がりは期待できますので。
立地上あまり新規のお客さんが来そうにない場合は、常連客重視の経営に徹する方が好ましいでしょう。
しかし商売としてたくさん儲けたいと思ったら、常連客の優遇は逆効果となります。
常連客が多ければ多いほど、店に入る敷居が高くなり、余所者が入りづらくなりますから。
まだ博多の屋台みたいに、常連客でない人も入りやすいと周知されているのならばいいですけど、個人の喫茶店はそんな周知は望むべくもありません。
だからこそ現在、常連客に依存しない大手喫茶店チェーンが受けているのでしょう。
ファミレスと同じでああいうチェーン店は常連客かどうかはそれほど重要視しませんから。
どういう喫茶店を目指すか、それの鍵を握るのは常連客の扱い方。
この記事を読んでそれを確信しました。
脱サラとかで喫茶店をやりたい人などはいろいろ考えさせる記事なので、リンク先の記事はしっかりと読むことをお勧めします。
個人的には今から喫茶店をオープンするのはお勧めしない
まあ個人的な見解を書くと、今から喫茶店を新規でオープンさせることはお勧めできません。
ただでさえ人口の減少が進み、コーヒーを飲む人間がどんどん少なくなっていくのは確実であり、年配者ほど前述した常連客になる可能性が高いですからね。
ゆったりとして時間を楽しむのなら、常連客と一緒に談笑するのもいいですけど、お金儲けが主目的なら常連客はマイナスになる可能性が高いです。
どうせお金儲けを狙うなら他にもいろいろあります。
何も喫茶店を経営する必要はないのです。
憧れるのはわかりますが、喫茶店の成功者はほんの一握りしかいないはず。
誰でも土曜の夕方にやっている番組に出てくるような成功者になれる訳ではありません。
それを忘れないようにしましょう。
それでも喫茶店を諦めきれない場合は、大手のフランチャイズになることを選択肢に入れましょう。
少なくとも大手ならば研修を通して喫茶店の厳しさやノウハウを目の当たりにして、もう一度考えることができるでしょうし、大手だったら無謀な開店はさせないでしょうから。